●素焼き鉢(テラコッタ)
空気と水をよく通します。メリット
- 通気性がいいです。
- 水を含むと鉢の色が変わるので、色が鉢の中の乾き具合の目安になります。
- 鉢の表面からも水分が蒸発するため、その際の気化熱によって温度が上がりにくくなります(「乾燥しやすい」というデメリットの裏返し)。夏場に便利。
- 自然のものでできており、年月が経つと風合いがいい感じになります。
- お財布に優しいです。
デメリット
- 乾燥しやすいです。
- 重いです。水と土を入れるとさらに重くなります。
- 薄手の、若干軽いものもありますが、そういうものはより乾燥しやすいと思います。
※駄温鉢(素焼き鉢より色が濃くて一部に釉薬がかかっているもの)は素焼き鉢より高温で焼かれており、空気・水を通しにくい性質があります。
※陶器など釉薬のかかっている鉢も空気・水を通しにくいです。お値段が高めだけど豪華でかっこいいです。
●プラスチック鉢
空気も水もあまり通しません。(スリット鉢は穴が多いのでプラスチック鉢にしては通気性がいいと思います。)
メリット
- 乾燥しにくいです。
- 軽いです。
- お財布に優しいです。
デメリット
- 水分を逃がさないため、温度が上がりやすいです。
- 見た目がちょっと……チープ。
- 年月が経つと劣化して割れやすくなります。
●木製プランター
使ったことないのでよく分かりませんが、空気と水をよく通すと思います。メリット
- 通気性がいいと思います。
- 自然素材なので植物によく似合います。
デメリット
- 乾燥しやすいと思います。
- 劣化が早そうです(防腐剤が塗ってあるとは思いますが)。
- (特に水を含むと)そこそこ重い気がします。
●ハンギングバスケット
ワイヤー製のカゴ等にココヤシのマットを敷いたりして中に植物を植え、壁に掛けたり吊るしたりするやつです。側面にスリットが入っているプラスチック製のカゴは横向きに花を植えられるので、花の塊みたいな、ゴージャスなバスケットも作れたりします。
メリット
- 通気性がいいです。
- 素材による性質ではありませんが、空中に置くので底から虫が侵入してくることがありません。
- うまく寄せ植えなんかを作れば大変おしゃれです。
デメリット
- 乾燥しやすいです。
- (吊るすには)重くなりがちなので、ハンギング用の軽い土を使うようにします。
●その他
プラスチック製の容器や空き缶なども、底に穴を開ければ鉢として使うことができます。千枚通しや錐で穴を開けた後、はさみなんかをさしこんでぐりぐり回すと大きくなります。
もっと開ける場合は穴の数を増やします。
缶はかわいいんですが、わりとすぐ錆びてきます。
ずっと置きっぱなしにしておくと下に跡がついてしまうので注意してください。
さび止めか何かを塗れば大丈夫かもしれませんが、さび止め自体が植物に影響を与える可能性ってどうなのかなーと思います(調べてないだけです)。
あとはげてくるメッキも。
私はペンキでコーティングされたような金属製のバケツを鉢代わりにしていたことがあります。
底に穴を開けたのでそこから錆びてきました。
錆ではなく大きさの問題で使わなくなりましたが、その間に関してはうまく育たないってことはなかったです。
(ちょっと追記)
「趣味の園芸」を見ていたら、ブリキっぽいバケツを使っている回がありました(リーフレタスの空中栽培の回)。
でも底に穴をあけることはせず、いったん鉢に植えた後、その鉢を入れる鉢カバーとして使っていました。
やっぱり穴は開けないほうがいいのかなー。
水はけ、通気性は素材によりますが、中に水を入れても通さない材質なので、どっちもよくありません。
当たり前ですね……。
さて、メリット・デメリットを挙げてみたら乾燥問題ばっかりになってしまいました。
どんな鉢を選ぶかは、どういうふうに水やりをするかに合わせて決めると楽だと思います。
日中家にいないからあんまり水やりはできない、というならプラスチック鉢を使えばいいでしょうし、
家にいる間はちょくちょくお世話したい、というなら素焼きの鉢がおすすめ。
なのですが、保湿・乾燥は鉢の素材以外にも、ちょっとした工夫で調節することができます。
水はけをよくしたい場合は、
- 鉢底石を多めにする
- 水はけの良い土を使う
- 鉢をカラッとした場所に置く
保水性を高くしたい場合は、
- 鉢底石を少なめにする
- 水持ちの良い土を使う
- 鉢を湿度の高いところに置く
- バークチップや水苔なんかを土の表面に敷いて表面からの蒸発を防ぐ(マルチング)
- ちょっと大きめの鉢を使う(土の量が増えるので)
など。
「水はけの良い土」ってどんなの?と思われるかもしれませんが、私もいまいちよく分かっていません。
土の説明を読むと「水はけがよく保水性に優れる」とか書いてあるんですよ。
たぶん、上から水をあげれば下から出るけど中に一定量の水は保つ、ということだと思うんですが、いまいち納得できず。
結局乾燥しやすいのかしにくいのか、どっちなのよ。
一般的に、粒が大きければ水はけがよく、小さければ水はけが悪い、とは思います。
最初知った時は意外だったんですが、園芸においては土の粒ってある程度大きくないとだめなんです。
あんまり小さい粒ばかりだと新鮮な空気が保てなかったりして、根がうまく伸びないんだそう(盆栽をやっている人は細かい「微塵」を念入りに取り除くとか)。
よく分かってない初心者の個人的な感覚としては、赤玉土や鹿沼土は水はけがよく、ピートモスは保水性が高い気がします。
長々と書いてしまいましたが、結局のところ水やりの回数を調節するのが楽かなと思います。
鉢によって土を変えたりするのが面倒なんですよね。
しかし身もふたもない……。
ちなみにマルチングは土の乾燥を防ぐためだけじゃなくて、水やりや雨の時にはねる泥が葉っぱについて傷んだりするのも防いでくれます。
鉢植えだとあんまり関係ありませんが、雑草も生えにくくなります。
畑にはってある黒いビニールとか、いちごの下に敷いてある藁もマルチ。
「趣味の園芸」をみてると、いつもぴちっと綺麗に張っていてすごいなーと思います。
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