2013年5月2日木曜日

スリット鉢

どんな鉢を使うかという問題に、頭を悩ませてきました。
どれも一長一短なんですよね。

プラスチック鉢は安くて乾燥しにくいけど、見た目がチープだし劣化が早そう。しかも軽いから風を受けるとすぐ倒れそう。

素焼き鉢は安い。乾燥具合がわかりやすいし水を多めにあげちゃっても、わりとすぐ乾いてくれる。それにシリーズ的に似たような見た目で揃えられる。
でも重いし乾燥しやすいから、長期間出かける時や夏場はけっこう辛い。
重量はしっかりしたベランダならいいけどベランダ園芸にはわりと致命的な問題。

陶器鉢は乾燥・保湿具合がちょうど良さそう(使ったことないのであくまでイメージ)だけど高いし重い。

あともう少しメタな悩みとして、かわいい鉢が近所に売ってないうえ、通販で買うほどの情熱もない、というのもあります。

いろいろ妥協しつつ長らく素焼き鉢を使ってきたのですが、スリット鉢を知ってからはこればっかりです。
スリット鉢とは、底穴の代わりに、側面に長いスリットがあるプラスチック鉢です。
モスグリーンで、六角形だったり四角だったり、少し大きめの苗を買うとこれに入ってたりします。
これがすごいんですよ!

これの真のメリットは後述しますが、上に書いたようなこととは全然関係ありません。
上に書いたことと関連する利点としては、まず安いこと。
水はけがよく、かつそこそこ乾燥しにくいこと。
軽いこと。
同じようなサイズのプラスチック鉢より重心が低くなるせいか、思ったより倒れないこと。
耐久性があること(今最初にスリット鉢を買ってから3年目ですが、ふつうに使えてます)。
プラスチックだけどモスグリーンがなんかおしゃれ。


そして真のメリットとは、根が効率良く張ること、です。

ふつうの鉢だと、根っこが伸びてくると鉢の中でぐるぐる回って根詰まりを起こしてしまいます(これをサークリングと呼ぶらしいです)。

が、スリット鉢は、それが起こりにくいらしいのです。
根っこがスリットに到達して外の空気に触れると、それ以上伸びるのをやめて他の根を伸ばすようにするので、サークリングは起こらず鉢の中の土を有効利用できるのだそうな。すごい。

真のガーデナーとしてはこれを喜ぶべきなのでしょうが、私が嬉しいのは、この鉢は鉢底ネットと鉢底石が必要ないという点です。

スリット鉢もふつうの鉢と同様、両方使うべき、という意見もありますが、メーカーのサイトには必要ないと書かれているので、私は自分にとって楽なほうを採用しています。
鉢の片付けの時に土と鉢底石の分別がないってすごく楽ですよ!
園芸を続けるためには自分のモチベーションを保つのも重要なわけですよ(言い分けがましく)。

鉢底ネットを使わないっていうことは、害虫が侵入しやすくなるんじゃないの?と思うのですが、今のところ私には何とも言えません。
ナメクジが鉢に入ってた!みたいなのは今のところ、普通の鉢でもスリット鉢でも経験がありません。
他の虫はたしかに増えましたが、これは引越しによる環境の変化だと思います。
でも私が虫で「鉢に入りたいなあ」と思っていたら、このスリットを利用しない手はないと思うんですよね。実際のところはどうなんでしょう。

スリットがたくさんあるから土が漏れるという話も耳にしますが、私はあまり気にならないです。
植え付け時に土を入れる時は若干スリットからこぼれるものの、植えてからの減りは、一般的な鉢と同じくらいです。


デメリットを挙げてみますと、サイズ展開ですかね。
もともと業務用に作られていたものらしく(たしかに作りは超シンプル)、かなりいろんなサイズが出ているみたいなのですが、ホームセンター等で素人が手に入れられるのは5号以上のものがほとんどです。
3〜4号くらいの小さい鉢でたくさんの植物を育てたい人間としては不満が残るところ。
でも「必要以上に小さい鉢で育ててしまう癖」を直すにはこれはこれでいいのかもしれません。

あと、やっぱりできればかわいい鉢で育てたいので、かわいい鉢が近所に売ってないうえに通販で買うほどの情熱もないという点は相変わらず。

とはいえほぼ言うことなしの鉢なので、使ったことのない方はぜひ一度使ってみてください。超おすすめ。

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